歯ぎしりをしていてもインビザライン矯正は可能なのか?

インビザラインは、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方には、アライナーが壊れるリスクが高く、適応できない場合があることをお伝えします。

歯ぎしりの種類


歯ぎしりにはいくつかの種類があります。主な種類は以下の通りです。

  • 中心性歯ぎしり:上下の歯が垂直方向に擦り合わされるタイプの歯ぎしりです。
  • 横方向歯ぎしり:上下の歯が水平方向に擦り合わされるタイプの歯ぎしりです。
  • 循環性歯ぎしり:歯が円を描くように擦り合わされるタイプの歯ぎしりです。
  • 斜め方向歯ぎしり:歯が斜めに擦り合わされるタイプの歯ぎしりです。
  • 前歯ぎしり:特に前歯が擦り合わされる歯ぎしりです。
  • 後歯ぎしり:特に奥歯が擦り合わされる歯ぎしりです。

これらの種類は、個々の人によって異なる場合があり、歯ぎしりの症状や影響にも違いが見られることがあります。

歯ぎしり・食いしばりによる歯への悪影響とは?

歯ぎしりや食いしばりは、長期間続く場合に歯に悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 歯の摩耗:歯ぎしりや食いしばりにより、歯が摩耗して表面が削られることがあります。この摩耗により、歯が短くなったり、形が変わったりすることがあります。
  • 歯の割れや欠け:過度な圧力がかかると、歯が割れたり欠けたりする可能性があります。特にバックティース(奥歯)は、咬む力が強いため、歯ぎしりや食いしばりによる損傷のリスクが高くなります。
  • 歯の感度:歯ぎしりや食いしばりにより、歯のエナメル質が削られることで、歯の神経に刺激が及ぶ可能性があります。これにより、歯が敏感になることがあります。
  • 顎関節の問題:歯ぎしりや食いしばりが顎関節に過度の負担をかけることで、顎関節症の原因となることがあります。これにより、顎の痛み、口を開け閉めする際の不快感、顔の筋肉の疲労感などが生じることがあります。
  • 咬合不良:歯ぎしりや食いしばりにより、正常な咬合(かみ合わせ)が乱れることがあります。咬合が不適切になると、さらなる歯の損傷や顎関節の問題を引き起こす可能性があります。

これらの悪影響を最小限に抑えるためには、歯ぎしりや食いしばりの症状がある場合は、早めに歯科医師に相談し、適切な処置や対策を行うことが重要です。歯科医師は、マウスガードの装着やストレス軽減の方法などを提案することがあります。

インビザラインは薄いので歯ぎしりに弱いのか?


インビザラインのアライナーは、歯ぎしり専用のナイトガードと比較して非常に薄く、厚さはわずか0.5ミリ程度です。そのため、歯への装着時の違和感が少なく、快適に感じることができます。ただし、歯ぎしりによって強い圧力がかかると、アライナーが破損する可能性があることに注意が必要です。

一時的な歯ぎしりやストレスによる場合、インビザラインでの治療が適していることがありますが、歯ぎしりが長期間にわたって続いている場合は、他の矯正装置(例:ワイヤー矯正や裏側矯正)を検討することが勧められます。それらの装置はより耐久性があり、歯ぎしりによる影響に強く対応できる場合があります。歯科医師と相談し、最適な治療方法を見つけることが大切です。

歯ぎしりでインビザラインのアライナーが壊れてしまった場合はどうしたらいい?

アライナーが壊れた場合は、すぐに担当の歯科医院に連絡してください。

インビザラインのアライナーは、1枚で歯を約0.25ミリ動かすように設計されています。もしアライナーが壊れてしまった場合、一時的に1つ前のアライナーか、または1個先のアライナーを装着して治療を継続することがあります。

新しいアライナーを作成するには約2週間かかることがあるため、その間に歯の動きを抑えるためのリテーナーと呼ばれるマウスピースを作製する場合もあります。これによって現在の歯の位置を維持し、治療の進行を一時的に停止させることができます。

歯ぎしりは治せないのか?

歯ぎしりは原因がはっきりしておらず、効果的な治療方法が限られています。そのため、歯ぎしりから歯や顎を守るために、就寝中にナイトガードと呼ばれるマウスピースを使用する対症療法が一般的に行われています。このナイトガードは保険適用となります。

ただし、ナイトガードは歯ぎしりそのものを完全に止めるわけではなく、歯を保護する役割を果たします。歯ぎしりを完全に防ぐためには、顎の筋肉に無毒化したボツリヌス菌を注射する方法が用いられます。これにより筋肉の動きが弱まり、歯ぎしりが起こりにくくなります。ただし、ボツリヌス菌の注射は自費診療となります。

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